15弾環境振り返りありこれ

遂に終局を迎える勝舞編最後の環境。

明らかにイカれた能力を持つカードが多数収録され、環境は混沌を極める…と思っていたのだが、意外にも良環境のように思えた。

 

15弾重要カード

・ガードホール

・各種サイキッククリーチャー

・エルドラード

・MRC

・バルカディアス

・グレイトフルライフ

・ダイヤモンドカスケード

・オールイエス

 

 

ここまで超強力なカードが増えたにも関わらず一強と呼べるデッキが存在しない。(少なくともNDでは)

余程開発陣が努力したのか、はたまた奇跡的なバランスで偶然成り立っているのか…

 

NDよく見たデッキtear

S ネクラ超次元コン

A MRC ラッカ超次元ビート キリコ

B グレイトフルライフ Bロマ スノーフェアリー 天門 ライゾウ

C 色々ありすぎ〜!!

 

こうして見るとサムライやNEXのような種族デッキと違いプレイヤーの好みに合わせてカスタマイズできる特定のカードに依存しないようなデッキが非常に多いように感じた。

一時期のNEXゴリ押しは相当ひどいものだったという噂は聞いているが、ユーザーアンケート等の結果が余程悪かったのだろうか…

 

・ネクラ超次元コン

15弾を象徴する環境の核。

そのうちこれより強い色見つかるんじゃね〜?と思っていたが最後まで王座に君臨していたのはこのデッキだった。

豊富な妨害、防御札であらゆる対面に粘り強く戦うことができる。

まずこのデッキに欠かせないのがアヴァラルド公の存在だろう。

3コストで3ドロー、更にクリーチャーが残るアクアハルカスも真っ青な単体性能に加え、リーフストームトラップによるアヴァラルド公をマナ加速として利用しながらの除去。

必要とあらば未来設計図で安定して3ターン目にアヴァラルド公を出せる構築にも出来る。

ピクシーコクーンでいつでもマナに埋めたアヴァラルド公やバルカディアスを手札に加えられるのも良いところだろう。

そのバルカディアスのほか、ディアボロス、ラストストーム等々フィニッシュ手段も多数。

サイキックに関しては新規SRが大量に投入されているが、その中でも不滅ギャラクシーの強さは語っておかなければならないかと思う。

まず単純にあらゆる除去から1回耐えるという効果のありがたさ。

相手が除去札をギャラクシーに撃ってくることはまずなくなり、その場持ちのよさのおかげでバルカディアスの進化元筆頭という活躍。

更に言えばディアボロスZの覚醒で盤面を減らさずに1枚分消費できたり、単純にトリガーの除去をケアしてダイレクトアタックを決めることが出来たりする。

まさに万能の極致にいるサイキック。現時点で最強のサイキックと言っても過言では無い程である。

また、環境にMRCが多いため気軽にお清めトラップを入れることが出来る黒白緑というカラーリングがここにきて活きてきているように思う。

余談ではあるが、ネクラ超次元VSネクラ超次元というマッチになった場合先にバルカディアスを出されると詰みになるという小ネタが存在する。

デッキのあらゆる動きを呪文に頼っているこのデッキで呪文禁止となってしまったら、それはもうリタイア以外にする事がない。

 

・MRC

今環境のライゾウ枠。

ただこのデッキもお清めトラップという明確なメタがあり、フィニッシュ手段も多岐にわたる事からあまりヘイトは買っていないように思える。

バルガライゾウのあのヘイトはハンデス以外に妨害・対策する方法がほぼ存在しないというのが大きく、墓地メタでうまく対策できるようになっているのは調整班がとてもいい仕事をしたように見受けられる。

まずは最近よく見るようになった超次元ホールとキリモミスラッシュを撃って一気にダイレクトを目指してくる形。

この形は墓地に超次元ホールが2~3枚あれば成立するという手軽さが魅力か。

出したサイキックによっては更に追加効果も狙える。

このタイミングで出てくるディアスZ程厄介なディアスZを自分は知らない。

少し前まではエターナルサインでギガボルバを蘇生してスパークコルテオの類を完全にケアして殴ってくるタイプもあったが、墓地の要求値が高いのか少なくなったように思う。

ジャックスパークコルテオ使用不可というガントラ使いにとって相当厳しいものがあったのでこれはありがたい。

 

・ラッカ超次元ビート

15弾からオボロカゲロウを没収されたり色々あったが、手札整理札を完全に切って爆発力を重視したタイプが流行っている様子。

何よりバルザークの就職先が見つかったというのが驚き。

オーフレイム効果と合わせて3点になる…が、本当に強いのかな…という疑念がぬぐい切れない。

若干カード1枚1枚の出来ることが少ないかな…と思うことはある。

しかしそれでもヤヌスオーフレイムと動けた時は相当な対応を強いることが出来るだろう。

平均トリガー枚数は16枚前後で、このデッキも相当受けが堅い。

生半可なアタックは返り討ちに会う可能性大なので慎重に攻撃したい。

こういうデッキを使っているプレイヤーは自分の盾にトリガー数枚が埋まっている事を前提に考えていることが多いので、運悪くトリガーが出なかったりするとストレスが溜まりがち。

 

・キリコ

毎度の如くかなりの使用率を誇るライゾウ系デッキ。

MRCの登場によって使い手が2分されているイメージだが、キリコにはキリコの強みがある。

エナジースパイラルやオリジナルブレインによる手札回復手段があるのもそうだが、やはりサファイアの存在が大きい。

MRCの場合ギガボルバでもなければスパーク1枚で返されてしまうというかなり痛い弱点があり、サファイアはそれを完全に無視することができる。

アンチが多いこの系統のデッキだが、全盛期に比べれば数も減り周りのカードパワーも上がっているので大目に見てやってほしいといったところ。

 

・グレイトフルライフ

豊富な受け、リソース、打点、様々な要素をかなり高水準でかき集めて綺麗にまとめ上げたようなデッキ。

グレイトフルライフがこんなにも株を挙げるとは予想だにしなかった。

緑青白という色が一般的だがネクラやリース、4cタイプも一定数いる。

緑青白が強い理由としてはやはりデストラーデの存在があるだろうか。

このカードがあるだけでデッキに防御力が底上げされる。

その上このデッキはもともとトリガーも多く、デストラーデとのダブルパンチでかなりのビートが苦戦を強いられるだろう。

また初見殺しとしてサイバーJイレブンが入っている場合もある。

このデッキを相手取った時はなるべく盤面を並べ過ぎないようにしたい。

どんなに打点を並べてもコルテオからカウンターされる可能性がある…

 

・Bロマ

地味に今の環境トップはこいつなんじゃないかと勘繰っているデッキ。

流行っているデッキに軒並み有利を取ることが出来、うまく回れば5ターンで決着出来る事もある。

コントロールのようにじっくり立ち回る事もでき、何よりデスドラの破壊力。

相手の思惑を全て破壊する全体除去を見ると、流石にやりすぎなんじゃねえか?と思うこともある。

今のBロマの強さの大半を占めているのはデスドラと言って差し支えないだろう。

地味に新規で参加クリーチャーを獲得して力をつけ続けているこのデッキ、あんたも触ってみないか。

 

スノーフェアリー

ツヴァイに続いてADに新しい風を吹かせようという試みが透けて見えるが、あまりにもやりすぎてNDでも環境の一角を占拠する性能に…

ダイヤモンドクラックとカスケードの二代巨頭で無限に増え続けるマナと打点。

かなり早いキルターンを誇り、速さならラッカ超次元と張り合える程である。

このデッキも緑単や緑白、緑青とタイプが多いのが特徴。

メジャーなのはコルテオが採用できる緑白か。

NDで環境に食い込んでくる性能のカード達がADで暴れないはずもなく、15弾のADはNDと真逆のかなり狭い環境だったという。

 

・天門

NDにヘブンズゲートは存在しないが、ADで流行していた影響か白騎士ゲートやポジトロンサインで無理矢理エルドラードを着地させてなんやかんやするデッキが一定数存在していたように思う。

どちらかと言えば、ネクラの影に隠れていたドロマー超次元が徐々に変化していった姿とも思える。

このデッキの特徴はやはりなんといっても他の追随を許さない防御性能だろう。

実はこの環境、前期に多かったデストラーデのような防御に偏ったデッキが少ないのだ。

今環境のコントロールデッキと言えばネクラ超次元が筆頭だが、意外にもネクラのトリガーはナチュラルトラップやデーモンハンド等の単発除去に頼ったものが多く、思い切ってドカドカ殴ってしまえばバルカディアスが着地しない限りカウンターが難しいという側面がある。

その点この天門デッキはどうか。

トリガーから白騎士ゲートが捲れればミルザムやエルドラード等のビートにとっては出ただけでリタイアしたくなる衝動に駆られるクリーチャーの数々。

唯一の突破口とも言えるミルザムに対する除去も、バルカディアスを上に乗せられるだけでおじゃん。

極端にデッキ作成に必要なポイントが高いという致命的な弱点こそあるが、このデッキは今季NDによくマッチしており上手く使えれば相当勝ち進むことが出来ただろう。

 

・ライゾウ

便器にへばりついたクソの如くしぶとく一定数の使用者を囲い込み続けているガチャデッキの宣教師。

この先どんどん強力なドラゴンが追加されていく中このカードを野放しにしておくのはあまりにも危険すぎるのではないか、と思うところがある。

今弾ではSRが呪文主体だったりMRCがいたりで思ったような強化を受けることができなかったライゾウだが、それを補って余りあるほどの爆発力でネクラ超次元を駆逐していった。

ライゾウにとっては大半のネクラ超次元が搭載しているジェニーダーツが向かい風で、ザークピッチを掻い潜りピンポイントでサファイアやライゾウを落とされる。

環境上位に存在するラッカ超次元の安定性と速さも厳しく、相当アカギがトリガーしたりしないと苦戦を強いられることは間違いない。

今のライゾウは『相手が上手く初動を回さなかった場合ほぼ勝ちになる時限爆弾デッキ』といった立ち位置。

しかしこのライゾウというデッキ、ぶん回り同士でぶつかった場合最強に君臨するデッキであり最速5ターンで出てくる数体のドラゴンは如何なるデッキでも対処することは難しい。

今後も環境のスパイスとして暗躍し続ける事だろう。

 

 

まとめ

最強と最強がぶつかり合う最大トーナメントのような波乱の環境だったが、ここまで完璧な調整が見られるとは思いもしなかった。

勝舞編最終章として相応しい良環境だっただろう。